こんにちは!
ここ生口島でも猪が出るのでいただく機会もあるのですが、
しかし、一歩間違うと美味しくなくなり、
さらに、危険な食べ物にもなり得ます。
- なぜ、そこまで味の差が出るの?
- 本当は美味しい?
- どうすれば美味しく食べれる?
こちらでは、猪肉について考えられる理由をまとめていきます。
猪肉が美味しくなくなるまでの過程
以下が、巷でよくあるパターンです!
猟師が猪をとる
↓
すぐに血抜き(放血)もせず、そのまま運ぶ
↓
大きいものだと、山を引きずったり、転がしたりして運ぶ
↓
血が体内に入ったままで、運ばれる過程で打見だらけになり、血が充満する。
↓
ロースやバラを冷蔵せずその日のうちに食べるので、猟師は
「この肉うまい!!」となる。
↓
食べきれないのでモモや足はビニル袋に入れて冷凍する。
↓
家庭用冷凍庫に、生温かいお肉を入れて、じわじわ冷凍させる。
↓
ずっと冷凍庫に放置されて、冷凍やけする。
はい!まっずいお肉の完成ですね!!
そして、さらに…
思い出した頃に人に「うまい猪肉やぞ!」と、あげる。
(自分が食べたのは冷凍せず、いいところで、美味しいからねっ)
そうすると、何も知らない人は
「何この肉ーーー!!二度と猪肉なんて食べない!!」
となるわけです。
猪肉が美味しくないお肉になる3つの理由
細かくいうと色々ありますが、基本的には3つの理由があると考えます。
- 放血処理をしていない
- 血や脂が酸化する
- 冷凍やけ
この3つです。
これさえ守れば、まずいお肉が間違いなく完成します!
では、もう少し細かく説明しますね。
猪肉が美味しくない理由① 放血処理をしていない
「血抜きしてるから美味しい」
など、言われますが、一番重要なのは、そのタイミングです。
心臓が動いている間に、いかに血を抜けるか。
これにつきます!
止まってしまっても、すぐに頸動脈を切って、血抜き(放血)する。
というのが最も大事だと思います。
枝肉になってからもある程度血抜きはしますが、抜ける血に限界があります。
あとはやっぱり大きい猪だと、血が抜けにくいので工夫がいること
モモの部分は心臓から一番遠くて、ブロックとしても大きいということから血が溜まりやすく、工夫が必要です。
あと、ここで言いたいのは
血がまずいわけではありません!
実際、ト殺したあとすぐの血を舐めてみても(良い子は真似しないようにw)
まずくありません。
ほら、フランスのブータン・ノワールや台湾料理の「猪血湯(ヂューシュエタン)」
も血を使った料理ですよね。
続いて、そのあたりの話です。
猪肉が美味しくない理由② 血や脂が酸化する
血が不味いわけではない。
なのに、どうして血抜きをしないと美味しくないお肉になるの!?
それは、体液が原因です。
あとは血や脂が酸化すると不味くなります。
設備のないところや、時間の短縮で、
血や体液をしっかり含んだ猪をその日のうちに精肉して
それを冷凍、特別な設備(急速冷凍など)もなくゆっくりと冷凍。
そして、解凍すると、バッチリ!
血と脂が酸化し、体液が腐敗したくさ〜いお肉が完成するのです!
猪肉が美味しくない理由③ 冷凍焼け
そう、冷凍庫に長期入れっぱなしにする!
特にしっかり乾燥したり、冷凍臭がついてると、最高に不味くなります!
まずいお肉は、どんな調理をしてもまずい!!
臭み消し、濃い味付け、時間と調味料の無駄です。
もしあなたが猪肉をもらって、料理しようと思ったときは、
- まずちょっとスライスして
- 美味しい肉かどうかを確認
- そして食べる(料理する)ようにしてください!
まとめ
美味しい猪肉にするには
- 心臓が動いている間に放血する
- 体液を抜く
- 血や脂を酸化させない
- 冷凍焼けさせない
つまり、猪肉が美味しいかどうかは、調理前の段階で決まってるんですね〜
せっかくのお肉!美味しくいただきたいものですね。